一般社団法人ビリーフ
代表理事 橋本 道弘
私は、約10年前の38歳の時、図書館で精神保健福祉士とい資格があることを知り、福祉業界に飛び込んできました。それまでは様々な仕事を転々とし、自分が何をしたいのか、どこに向かっているのかわからない状態のまま、ただ生きるために働いている状況でした。
42歳で親の介護が必要となり、大阪から地元和歌山県に戻ってきて、相談支援事業所を1Rマンションでスタートし、1年半後に就労継続支援B型を開設しました。
なぜ精神保健福祉士というマニアックな資格に興味を抱いたかというと、母と姉が精神疾患を持っていて、幼い頃は、そのことを理解できず、自分も苦しみ、同時に相手も傷つけるような言動をとっていました。
逃げるように高校卒業後は大阪に行き、二度と地元に帰ってくるつもりはありませんでした。自分の心の弱さ、家族の病気の理解がなかったこと、勝手に周囲からバカにされていると思いこんでいた自分・・・。
福祉の仕事に就き、初めて家族の障がいのことを受容できるようになり、他者へも話できるようになりました。福祉という言葉は知っていましたが、近くて遠い存在であった。似たような状況で苦しんでいる人は沢山いるんじゃないか?相談できる人がいないんじゃないか?居場所は?
精神疾患だけでなく、他の障がい、障がいまではいかなくても困っている人々達のために自分達ができることは何かを考え、相談支援事業所、就労継続支援B型を始めました。誰もが地域で生き生きと、希望を持って、前を向いて歩んでいけるような場所を提供していきたい。そういった思いで私たちは、より一層、地域共生を目指して精進してまいります。
希望の喪失は、生きる力の喪失でもある。心の支えがあれば、どんなつらい状況でも耐え抜くことができる。人と比べることなく皆が助け合って、生きていく。苦しんでいる人がいれば応援する側になる。そこに希望の芽が生まれる。希望には叶わないものもあるが、大切なのは希望を持ち続けること。そんな場所を地域に作りたい。
福祉サービスを利用することでどうなりたいか、利用の目的とゴールを把握し、サービスの利用者から生活の主体者になるためのお手伝いをする。言葉にならない思いを言語化できる支援者を目指し、地域共生社会の実現に貢献する。
誰もが笑顔で未来を語れる居場所をつくり、地域に愛される事業所となる。
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